高齢者の預金と詐欺被害の防止、銀行での出来事
この前、用事があって近所にある銀行の小さな支店に行った。
時間は窓口がもうすぐ閉まるといった頃。
銀行の待ち合い席で行員と高齢の女性がお互いに困った様子でやり取りをしていた。
高齢の女性(おばあちゃん)は預金を引き出しに来たらしい。
何かを買ったよう(?)で、その日の夜に誰かが現金を受け取りに来るとのこと。
ただ、数万とか数十万とかという単位ではない大きな金額の様子。
契約書などの紙もないらしい。
支店の行員は、そんな高額を夜に時間の約束もなく取りに来るのはおかしいし、契約書が無いのも変、もう一度よく確認してみて、と勧める。
おばあちゃんはおどおど、そわそわしていて様子がおかしい。
行員は詐欺の可能性を考えて話をしているのだろう。たしかに聞こえてくる内容はどう考えても詐欺っぽかった。
おばあちゃんは、どうか預金を出して欲しい、大変なことになる、と主張する。
行員は、きちんと相手から書面をもらうとかもう一度よく確認してください、と説明する。
結局、その高齢の女性はそのまま支店を出ていった。
おばあちゃんにしてみれば、自分の預金を自由に取引できないのは困るし、おかしい。
実際、詐欺か詐欺じゃないかは分からない。
でも、銀行としても、振り込め詐欺などの特殊詐欺が横行する時代に高齢者の女性からそんな話を聞いて「はいどうぞ」とお金を出す訳にもいかないだろう。
現場での対応は本当に難しいと思った。
振り込め詐欺 被害額“過去最悪”|特集まるごと|NHKニュース おはよう日本
今年2014年は過去最悪のペースで、振り込め詐欺をはじめとした特殊詐欺の被害額が増えているらしい。
僕としてはあの場はどうすべきだったんだろうと考えている。
Q&A 高齢社会の消費者トラブル 悪質商法、住まい、ネット取引、金融商品、保険、葬儀・お墓、振り込め詐欺
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